実際のところ、空海が立ち寄ったかは不明であるが、 遣唐使船の日本最後の寄港地は五島の三井楽で あったという。辞本涯とは、「性霊集」にある言葉で 「本(本邦)」の「涯(際果て)」を「辞する(去る)」 という意味。 遣唐使たちはこの岬を日本の見納めとなるかもしれな いという覚悟で旅立ったことは確かであろう。 碑の書は静慈圓阿闍梨による。